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『スポーツ栄養学』で分子レベルから減量を学ぶ

今朝の体重は63.0kgで、減量は順調な滑り出しを見せている。そこで不意に思ったのだけど、あと1kg体重を落とすためにはどれだけ走る必要があるのだろうか?

もちろん、今はGarminやStravaといったフィットネスアプリが普及しているため、ランニングの消費カロリーを把握することは簡単だ。だけど実のところ、いつもアプリにまかせきりで、これまで運動量とカロリー消費の関係を正確に知ろうとはしてこなかった。

いい機会なので、もう一度エネルギー消費について学ぶ直すことにしよう。ちょうど手元にあった寺田新著『スポーツ栄養学』を参考にまとめてみたい。

単純計算での推定値

さて、ランニングでどれくらいのカロリーが消費されるのだろうか?

しばしば言われるのは、体重(kg)×1(km)=(kcal)の脂肪が減らせるということ。僕の場合は63kgだから、1km走るごとに63Kcal、10km走れば630kcalが消費されることになる。

仮に5:30/kmペースで走ったとすれば、一時間で10.9km走れる計算となり、消費カロリーは686kcalということに。

これは大雑把な推定値だけど、Garminの表示ともそこまでの誤差はない。ひとつの目安にはなるはずだ。

METs値による消費カロリー計算

より詳しい計算式としては、次のようなMETsを使ったものがある。

時間(h) × 体重(kg) × 運動強度(METs) × 1.05 =消費カロリー(kcal)

METs(メッツ)というのはアクティビティの強度を示す単位のこと。安静時を1として、その何倍のエネルギーを消費するかであらわされる。

たとえば散歩は2.5METsで、これは安静時の2.5倍の消費カロリーということを意味する。

じゃあランニングのMETsはというと、5:30/kmペース、つまり時速10.9kmで走った場合は約10.5METsということになるようだ。

これを上の計算式に入れてみよう。たとえばこのペースで一時間走ったとすると、

1 h× 62 kg× 10.5 METs × 1.05 ≒ 683 kcal

ということで、683kcal消費する計算になる。なるほど、最初の行った単純計算と比べると、ほとんど変わらない数値になっている。

酸素摂取量からカロリーを求める

実は、同じことが最大酸素摂取量(VO2max)からも求められる。

そもそも体内の糖や脂肪が燃焼するためには酸素が必要不可欠だ。空気がないところに火がつくわけがない。

このとき、呼吸によって取り込んだ酸素の量から消費エネルギーが推定できるというわけだ。その値は酸素1L=約5kcal。これは糖を燃焼する場合も、脂肪を燃焼する場合もほぼ変わらない。

「じゃあランニングでどれだけの酸素を吸い込んでいるのか?」ということで、お馴染みのVO2maxが登場する。僕の数値を例にとると、現時点でVO2maxの値は55mL/kg/分。ということは体重1kgあたり1分間に55mLの酸素を最大で摂取できることになる。

軽いジョギングの際はVO2maxの60%程度で走っているから、計算式で示すと、

55 mL × 0.6 (60%) × 63 kg = 2079mL /分

となり、1分間に2.079Lの酸素を摂取していることになる。上で述べたように酸素1Lあたりのエネルギー消費量は5kcalなので、

2.079 × 5 kcal = 10.395 kcal/分

つまり、1分間に約10.4kcal消費していることになる。このペースで一時間走ると624kcalを消費することになる。

まとめ

ここまで計算して頭が痛くなってきたが、消費カロリーを概算することはできた。

どうやらGarminの場合は、年齢や身長、体重、性別、心拍数をすべて加味した上で消費カロリーを計算しているようだ。

結局のところ、どれも真に正確な数値というわけではないけど、ひとつ勉強になってよかったと思う。