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国会図書館はノマドワーカーの仕事場になるのか?

ノマドワーカーとして働いている皆さん、お気に入りの仕事場所はどこですか?

パッと思いつくものを挙げると、おそらく以下のような場所ではないでしょうか(自宅を除く)。

  • 喫茶店
  • ファミレス
  • カラオケ
  • コワーキングスペース

喫茶店ファミレスで仕事をするメリットとしては、何よりも席料が安価なこと(飲み物一杯)でしょう。その反面、店によっては周囲の雑音が気になって集中できないということもあります。

一方のカラオケコワーキングスペースは比較的静かな場所なので、仕事に集中することができます。しかし、利用料金が時間制であため、毎日利用するような場合は経済的な負担が大きくなってしまいますよね。

そこでひとつ提案したいのが、公共図書館を利用するということ。最近ではPCを利用できるスペースが確保されている所も多く、集中できる環境としても申し分ありません。もちろん利用は無料。

職種にもよりますが、WEB制作系の仕事なら何かしらの資料も必要になるはずなので、書籍を閲覧しつつ仕事を進めることができます。

そこで今回は、日本最大の蔵書数を誇る国立国会図書館(東京本館)の魅力を紹介します。ノマドワークをする上でのメリットや注意点もまとめてあるので、足を運ぶ前に読んでみてください。

 閲覧目的以外での席の利用が禁止されている所もあるので、各図書館の利用案内に従ってください。

国立国会図書館とは?

国立国会図書館というのは、日本で唯一の議会図書館です。と同時に、日本で唯一の国立図書館でもあります。

と、これだけでは何が何だか分からないので、順番にかみ砕いて説明しましょう。

まずは議会図書館について。これは法律を作る国会議員が、その資料調査のために用いる図書館であることを意味しています。そのため、国会図書館の東京本館は国会議事堂のすぐ隣に建てられています。

次に国立図書館について。これは日本の出版物がすべて保管されていることを意味しています。この「すべて」というのは本当に「すべて」。というのも、日本には納本制度というものが確立されていて、新たに出版された本や雑誌は、まず国会図書館に納本することが義務付けられているんです。

その数は驚きの約1000万冊(書籍、本館・分館の合計)。後述するように貸し出しは行っていませんが、これだけの資料にアクセスできるというのは非常に便利といえます。

どこにある?最寄り駅は?

国会図書館があるのは東京都千代田区永田町。国会議事堂のすぐ隣です。最寄り駅は有楽町線・半蔵門線・南北線「永田町駅」もしくは千代田線・丸の内線「国会議事堂前駅」。

一番近いのは永田町駅なのですが、この駅はやたら広い(そもそも赤坂見附駅と直結してる)ので、どの出口を使えばいいのか最初は迷うと思います。

有楽町線経由なら2番出口、半蔵門線・南北線経由なら3番出口が最寄りなので、間違えないようにしましょう。以下に地図も乗せておきます。

利用時間と休館日は?

国会図書館の開館時間は9時30分~19時(土曜日は17時)。ただし、初回の利用者登録は9時~18時30分なので注意しましょう。

休館日は、基本気に日曜日と国民の祝日・休日、年末年始、および毎月第3水曜日です。

うっかり休館日に来ることがないように(僕も何度かありました…)事前に公式サイト上でカレンダーを確認しておきましょう。

国会図書館を利用するメリット

この国会図書館、人によっては大学の卒論を書くために足を運んだことがあるかもしれません。でも、何となくアカデミックな雰囲気が漂う場所。都内に暮らすほとんど社会人にとっては縁のない場所ではないでしょうか。

それでも国会図書館をおすすめしたい理由としては、以下の4つが挙げられます。

一次情報にアクセスしやすい

国会図書館のメリットとしては、何より情報へのアクセスのしやすさがあるでしょう。僕の場合はWEBライティングの仕事なので、インターネット上の情報で事足りるといえば足りてしまうのですが、それでも統計資料など正確な情報が必要になることがあります。

そんなとき国会図書館は盤石です。国の統計資料はもちろん、日本語の論文も参照できるため、効率的に執筆を進めることが可能。さらに小説や実用書、雑誌等もすべて所蔵されています。

これが一般の公共図書館となると、知名度のある本は貸し出し中になっていることも多く、ベストセラー本は予約待ちの状態が何か月も続くこともあります。

その点、国会図書館は館外への貸し出しを行っていないため、特別なことがない限りはその場で閲覧することができます。資料を求めてあちこちの図書館を回るよりも、最初から国会図書館を利用する方が圧倒的に楽です。

席数が多い

小さな公共図書館だと、席数が十分に確保されていないところもあります。特に長期休暇や受験シーズンは、参考書を広げている学生で混雑していることも。

その点、国会図書館なら圧倒的な席数があります。基本的に満18歳以上の人しか利用できないため、中高生で混雑していることもありません。都心の一等地にありながら、これだけのワークスペースが確保できるのは嬉しいですよね

電源・Wi-Fi完備

この記事を読んでいる方の多くは、「ノートパソコンを広げたい!」と思っているはず。その点も問題ありません。全席ではありませんが、PCが利用可能な閲覧席も十分に用意されています。さらにコンセントが備え付けられている所もあるので、朝から長時間仕事をする場合でも安心です。

また、館内には無料Wifiも飛んでいます。使われているのはFreespotNDLというサービス。事前にメールで申請を行う必要があり、多少の手間はかかりますが、無制限に利用できるのは非常に便利。

通信速度も申し分ないので(通常のブラウザ閲覧ぐらいなら余裕)、これを利用しない手はないでしょう。

食事スペースも!食堂は特盛メニューあり

朝からずっと仕事をしていると、お腹が空いてくるのは当然です。国会図書館の中には食堂が併設されているので、わざわざ外に出る必要がありません。

本館の6階にあるフードラウンジ ほっとの名物は国会図書館カレー。特大のカレー牛丼で、値段もお手頃な570円。

味も悪くないですし(すいません、食レポは苦手です)、国会図書館に通うなら一度は食べておいて損はありません。

国会図書館を利用する際の注意点

ここまで国会図書館のメリットを挙げてきましたが、念のため利用する際の注意点も記しておきます。国立の図書館であるため、一般の図書館とは利用の仕方に違いがあることは知っておきましょう。

初回は利用者手続きが必要

国会図書館では、入退館の際に利用者カードが必要です。この利用者カードを発行するためには、最初に利用者登録カウンターで手続きを済ませなければなりません。

もちろん満18歳以上で身分証を持っていれば、だれでも無料で登録することができます。混雑していない時でも手続きには10分ほど時間がかかるので、初回は余裕を持って来館するようにしましょう。

持ち込み制限がある

国会図書館の入場ゲートを通る際は、持ち込み物に制限を受けることになります。
公式サイトから引用すると、以下のものは持ち込み禁止です。

(1) B5 判以上の大きさの不透明な袋物等(かばん、紙袋、封筒等)
(2) コピー機、カメラ、ビデオ録画機、スキャナー等
(3) 刃物類(カッター、かみそりの刃を含みます。)
(4) 傘(折り畳み傘も含みます。)
(5) 動植物
(6) その他、資料の保全、館内の安全、良好な利用環境の維持等のため国立国会図書館が持込みを不適当と判断したもの

注意点としては、 (1)B5判以上の不透明な袋は持ち込めないことでしょうか。PCや資料などをバッグや手提げ鞄に入れて持ち込むことはできません。コインロッカーに透明なビニール袋が用意されているので、すべてその中に入れて持ち込むことになります。

ちなみに、頻繁に利用される方は自前の透明バッグを用意した方が圧倒的に便利です。IT系などセキュリティが厳しい職場で使われている透明バッグですが、Amazonで探せば2,000円くらいで購入できます。

ただし、PCケースに関しては例外で、退館時に受付で中身を見せれば問題なく持ち込むことができます。携帯電話も持ち込めますが、カメラ機能は×。飲食物も持ち込めますが、所定の場所以外での飲食は×。

複写はすべて申込制(セルフコピーはできない)

国会図書館では館外への貸し出しは行っていないので、どうしても持ち帰りたい資料に関しては複写をすることになります。

ただし、通常の図書館と違ってセルフコピー機は設置してありません。複写したい資料名と該当ページを申し込み用紙に記入し、受付まで持っていく必要があります。

混雑状況にもよりますが、時間にして15分から30分ほどで複写が完了します。館内のPCかインターネットから進捗状況を確認できるので、完了のお知らせが届いたら受け取りカウンターまで行きましょう。

料金については、一般的なセルフコピーと比べて高額になります。紙資料の場合、A4サイズの白黒コピーで一枚当たり25.30円。支払いには電子マネー(Suicaやnanacoなど、こちらに一覧があります)が使えるので、わざわざ小銭を用意する必要はありません。

まとめ


今回は国立国会図書館をノマドワークの場として活用する方法をまとめました。

国会図書館の入り口には「真理がわれらを自由にする」という言葉が掲げられています。たとえアカデミックな領域からは遠く離れているとしても、その心だけは失いたくないものです。